27坪の狭小地で自然とつながりながら開放的に暮らす
「子どもが3人に増えたこともあり、一戸建てで周囲に気兼ねなく子育てしたいと思ったのが、家を建てようと思ったきっかけです」と話す奥さん。縁あって仙台の設計工務店、negla設計室に土地探しから依頼することにしました。「ある程度街なかで利便性が良く、予算内に収まる土地」という条件に沿って、同社が探し出してきたのは、敷地面積わずか27坪ほどの狭小地。しかも高さ制限があり、2階建てより高い建物が建てられないエリアでした。
negla設計室では家族5人が暮らせる広さを確保するため、仙台市内の菊池佳晴建築設計事務所に協力を仰ぎ、地下1階、地上2階の3階建ての住まいを共同で計画。2階にLDKを配置し、大きな窓とバルコニーを設けることで、明るく開放的な空間となるよう工夫しました。
無垢材打ち放しの新構法「縦ログ構法」が取り入れられているのも大きな特徴です。150角のスギ材を7本1組に結束したパネルで壁をつくる木造軸組工法で、組み上げたパネルの室内側はそのまま内装として使用が可能です。化学製品を使うことなく量感のある木現し仕上げを実現できることから、「自然素材をたくさん使いたい」というKさんの要望を受けて採用されました。木だけなく、石、紙、鉄などの自然素材のみでつくられた室内は心地よさ満点です。
「最初に土地を見た時はあまりの小ささにびっくりしましたが、出来上がった家にもまたびっくり。コンパクトですが窮屈さは感じませんし、むしろ動きが少なくて楽。子どもたちの気配をいつも感じられるのもいいですね」と奥さん。お子さんたちも自然素材いっぱいの空間でのびのびと過ごしている様子が見て取れます。狭小地でも快適に楽しく暮らせる住まい。negla設計室の高い設計力と施工力が存分に発揮された一軒です。
種別
戸建新築
延床面積
89.60㎡(半地下含む)
敷地面積
85.64㎡
竣工年月
2022年6月 竣工
床材
無垢木材・マーモリウム・コルク・自然石
外壁
屋久杉板張
内壁
スギ・モイス・土壁
サッシのグレード
木製サッシ・樹脂サッシ
換気設備
3種
冷暖房設備
薪ストーブサウナ・エアコン
屋根
ガルバリウム鋼板・屋根一体型太陽光パネル
UA値
0.5
C値
1.7